増えた記念日
オフィスで使うカレンダーだから、仕事の予定を書くのが当たり前だけど、それだけではつまらない。

疲れたときに趣味の予定とかが書いてあったら、頑張れると思った。だけど、仕事と同じように書くのは出来なく、自分だけが分かるマークを書いていた。


「嫌じゃなかったら教えてよ。なんか気になるから。この8日にある星マークは何を意味しているの?」


「あ、その日はクリスマスイベントが始まる日です」


「クリスマスイベント? へー、もしかしてあのテーマパークの?」


「そうです」

『あの』で通じてしまう国内で有名なテーマパークは私の大好きな場所である。1年間自由に入れる夢のチケットも持っている。


「じゃあ、18日にあるこの黒いクマみたいのマークは?」


「それはそのテーマパークのキングともいえるこのキャラクターの誕生日です」


私はデスクの上にあるボールペンに描かれているネズミのキャラクターを手に取って見せた。それは世界的に有名なスーパースターである。


「ああ、そうなんだ! そういえばよくお土産ですとチョコやクッキーをくれたよね。よく行くの?」
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