ベル姫様と溺愛ナイト様
逃げ出そうにも、足が震える。
叫ぼうにも声が出ない。
迫り来る男達に壁際へとじりじり追いやられる。

レイ、メロゥ、助けて……!
心の中で何度も何度も願ったけれど、届くわけがない。
ベルはそれでも願わないわけにもいかなくて、助けて、助けて、と願っていた。

「や、やだっ……!
こない……で……!」

絞り出すようにどうにか出した声は小さく、それに掠れていて、いつもの自分の声とは全く違っていた。、

「口塞いじゃうか?」

「それ、良いね」

男達は何か口をふさげるものがないか、と周囲を見渡した。
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