ベル姫様と溺愛ナイト様
ベルは不思議に思いつつも、パニックになった頭を整理させようと懸命に考えていた。

「どうして、あそこにわたしがいるってわかったの?」

「ん? 声が聞こえたから」

って、事もなさ気に言われても……。

助けてって心で願ったけど、声はロクに出せなかった。
それに、地下のあの場所から声を出したところで、どこにいるか分からないメロゥに届くとも思えない。

まだ潤む瞳をそのままに首をかしげると、メロゥは小さく笑った。

「さっき、願ったろ?
レイ、メロゥ、助けてって」

願った、けど……?
きょとんとするベルの頭を、やれやれとメロゥは優しい手つきで撫でた。
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