ベル姫様と溺愛ナイト様
「ベルを狙ってないんなら、良いかな」
「あのっ……!」

ある日、レイとメロゥはジェミロに頼まれた買い物を済ませるため、市場へとやって来ていた。
メモに目を通しながら少しずつ買いすすめるも、まだ土地勘がなく、どこに何があるのか分からずにウロウロしている。

元々は旅の空の二人だ。
今までの食事は、腹に収まれば、と露店やら食堂やらで適当に済ませていた。

野菜の選別の仕方も分からなければ、値段の相場も分からない。
そんな2人で仕入れしてこい、と言われても。

「ジェミロも無茶言うよな~。
俺とメロゥでどんな買い物が出来るってんだよ」

「良いじゃねぇか、これからまたあるだろうし、慣れるってか練習?
俺は嫌じゃないけどな。こうやって市場囘るのも」
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