ベル姫様と溺愛ナイト様
「……? どうした? ベルちゃん?」

ベルの手を取りながら立ち上がるメロゥを、ヤキモチ妬きのナイトが睨む。

「さっき、レイとしたイメージの共有が、メロゥと出来たら、もっと忠実に再現できるんだよね?
ちぐはぐ、直るかも知れないよね?」

「いや、俺は……」

紫を瞳と髪で分け合っている、生まれた時から一緒の、神秘の国の若き女王とナイトのように、意識を共有出来るなんて思えない。
メロゥは苦笑いを浮かべた。

「……! それ、良いかも!
ベルが望めば叶うかも知れない!」

神秘の国の頂点に立つ強力な力。
望み、使いこなせばなんでも願いは叶うはずだ。

レイも立ち上がり、目を輝かせた。

「いやいや、俺は神秘の力なんてないし、ベルちゃんと意思の
共有なんてできないって」

メロゥは首を左右に振った。
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