ベル姫様と溺愛ナイト様
「とにかく、お前がよく見ていた場所はほぼ再現出来てる。
この応接間やお前の部屋とか食堂とか手洗いとか、
あ、ベルちゃんも部屋とか綺麗に再現出来てた。

まぁでも幼い2人の記憶だ。
行ったことがないとか、行ってても回数が少なかっただろう場所が、ちぐはぐしてるんだ」

メロゥの言葉に、2人は顔を見合わせた。

「……作り、直せるかな?」

「……う~ん、そのままでも良くないか?
ベルの新しい城ってことで。
ちょっとくらい違ってても、必要なものは後々揃えれば良いし、気がついたところから直せば良いんじゃないか?」

レイは問題ない、と笑ったが、ベルとしてはメロゥの期待に答えられなかったようで胸がちくりと傷んだ。

「あ、じゃあ……」

ベルが立ち上がって、メロゥの前に立った。
手を差し出して、メロゥも立ち上がるように促す。
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