QUEEN of the JOKER
「…さ、これで話は終わり。さっきも言った通りJOKERはもう存在しないから、後はあんたらの好きにしなよ」


席を立って、黒坂に言った。


「天森さんとの縁もこれで切るから」


「えっ…」


これでいい。


「そんな…また会えたのに」


「あたしが何でこんな地味な格好してるか分かる?ただの一般人でいるためよ。あんたは族…しかもQ。…無理に決まってる」


「…」


昔のあたしもこんな格好をしてた。髪を巻いて、スカートも短くして、ブレスレットだって毎日変えて着けていた。ピアス穴だって今でも残ってる。


…あたしはJOKERに、JOKERのために喧嘩してきた。恩ある日向さんの為にJOKERに入ってから今までたくさん人を殴ってきた。


…その日向さんがいないんじゃ、あたしには喧嘩をする理由はないよ。


「…ねぇ」


あたしは声のする方へと振り向く。


…橘蒼夜だ。


「大和の用は終わったけど、俺はまだ終わってないんだよね。…ねぇ瑞希さん、




───────・・・剣龍に入る気はない?」
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