QUEEN of the JOKER
「な、何し…」


押し返そうとするが力は杉宮の方が上だった。


そして…


ゆっくり、ゆっくりと顔を近づける。


整った顔が目の前に迫りきてあたしは思わずギュッと目を閉じた。










「───・・・バーカ。本気でするかよ」


コツン、と頭を叩かれる。


その声と衝撃に目を開くと杉宮は既にあたしの上から引いていた。


「敵はどんな手でお前を捕らえようとしてるか分かんねぇぞ。今みたいになったら、お前どんなに風にして逃げるつもりだったんだよ」


「…は?」


「さっきの反応じゃ、お前はおしまいだな。なかなか面白ぇ反応だったぜ?」


…こいつ、


「この前の礼だ。俺の顔引っ掻きやがってメス猫が」


その事まだ根に持ってたのかよ!…っていうか


「…この、大スケベ野郎が!!」


あたしはケラケラと笑うそいつの脇腹を蹴っ飛ばし、ズカズカと教室から出て行った。









「この…っ!乱暴メス猫がっ!…てめぇには先にやられちゃ困るんだよ。






てめぇを倒すのは、この俺だからな。





……っ、痛ってぇ。あの女、なんつー力だよっ!」




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