白い雪が降り積もるように


腹を痛めて産んだ我が子にも容赦ない蓬條紗良。




そんな女に復讐をしようとしている私はもしかしたら無謀なことをしようとしているのかもしれない。





でも、さっきあの女は怯える紗也様の頭を撫でていた。




一瞬だが、冷たい眼差しが母親の暖かい眼差しに変わっていたように見えた。




ふと、手のひらに視線を移す。




今の光景を見て、手のひらに汗をかいていた。





あの短い間に恐怖を感じた証拠だ。





でも、あの短い間にあの女が母親の優しさも持っていることを知った。





どうやら、あの女も何かヒミツを持っているようだ。





それでも、私はお父さん達の憂いを晴らす。





もう後には引けない。





汗をかいた手を握り締めると、その拳に決意を込める。








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