白い雪が降り積もるように


「篠田……いえ、篠原さん。貴方は依良様を殺すつもりですよね?」



「……昨日ご覧になった通りです」




そう言った途端、玖下さんは何処に隠し持っていたのか折り畳み式のナイフを取り出した。



そして、寸止めで私の喉にそのナイフの切っ先を向けてくる。




「もし、依良を殺したらこの喉をかっ切る」




私を見つめる彼の目は昨日と同じ殺気立ったモノだった。




少し離れた所から話し声がして、玖下さんはナイフを手慣れたように素早くしまうと何事も無かったように歩き出した。




彼の正体はベールに包まれている。





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