白い雪が降り積もるように


「……良威、それは意味が分からない宣戦布告だ」




「だろうな、てめぇはアイツに対する自分の感情に気付いてねぇ。でもな、俺には分かるんだよ」




「何を?」





「教えるかよ、バーカ。人に聞かねぇで、自分で考えやがれ」




良威はそう言い残し、部屋から出ていった。




何なんだ、アイツは……。




一方的に話して出ていってしまった良威に苛立ちに似た呆れを感じ、ため息を吐く。




「篠原冬雪に対する俺の感情……か……」





俺は彼女のことをどう思っているのか自分でも分からない。




ただ、泣いて欲しくない、守ってあげたいと思うときはある。




でも、それが何なのか良威なら分かるかもしれないけど俺には分からない。






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