白い雪が降り積もるように


「大丈夫、良威?私が好きとか熱あるの?」




良威の額に手を当てて熱を測ると、全然熱くない。




すると、良威の額に触れていた私の手を掴む。




「……熱なんてねぇよ」




「確かに熱はないね。でもさ、冗談でしょ?私と良威は協力者にしか過ぎな──」





「お前はそうかもしんねぇけど、俺は違う」




そう言った良威の顔は真剣そのもので、嘘を言っているようには見えなかった。




それでも、私は良威が私を好きなんて信じられなかった。




それに、私は良威をそんな風には見れない。




だって、私は他に好きな人がいるから。






< 284 / 422 >

この作品をシェア

pagetop