白い雪が降り積もるように

6.傍にいてくれる人



お姉ちゃんが亡くなった夜。




私はお姉ちゃんを葬儀屋さんに拓実さんのマンションに運んでもらうと、そのまま彼のマンションに泊まった。




「お姉ちゃん……」




お姉ちゃんの寝顔はこれまでもずっと見ていたのに、目の前のお姉ちゃんは何処か違う。




眠っているのに、息をしているのとしていないのでこんなにも変わるのだと実感させられた。



そして、お姉ちゃんの身体はドナー提供で内臓やら提供したからとても軽かった。





「すみません、拓実さん。俺まで泊めて頂いて……」





拓実さんのマンションには私だけでなく、何故か蓬條依良まで泊まっている。





アリスさん達も泊まろうとしていたけど蓬條依良が追い払い、彼だけが残った。




「良いんだよ、依良君。君こそ、お客様なんだから座ってて」




「いえ、泊めて頂くからには何かしないと気がすみませんので」




そういって、彼は拓実さんと一緒に夕飯を作っていた。





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