白い雪が降り積もるように


すると、彼はお湯が入っているヤカンを置くと、ポツリと呟いた。




「……アイツは……依良は悪くないんだ……」




悪くない?





それに今、蓬條依良を呼び捨てにしたよね?




もしかして、蓬條依良と玖下さんは──。





茶葉が広がるポットを見る彼の横顔は何処か悲しそうで、悔しそうに見えた。





それ以降、玖下さんは蓬條依良の高校に行っていない理由を話してはくれなかった。




隠す理由は何なのか?




「……少し様子見かな」




そう判断すると、ティーセット一式を乗せたトレイを運ぶ玖下さんに遅れないよう早足で追いかけた。





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