白い雪が降り積もるように

2.異分子



蓬條依良の双子の弟?




確かに二人は顔も声も名前も良く似ている。




でも、髪色が違うせいか、簡単に見分けがつく。




「良威、その頭は何だ?」



蓬條依良は目の前の弟の髪色に怪訝な顔をした。




「カッコいいだろ、金髪に赤メッシュ!暗い色だとテメェに似すぎてやなんだよ」





「……双子なんだから仕方ないだろ」




金髪を見せびらかしてくる蓬條良威に、彼は呆れているようだった。




確かに双子なんだから似てるのは当たり前だ。





兄弟でも似るんだから同じ卵から出来た双子だったら、尚更だ。




ふと、蓬條良威の視線が私の方を捕らえた。




私というよりは私の傍にいる紗也様を見ているようだ。





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