ナンパボーイズ
キス友
*虎side*
一方、同じ頃その美術室では…………。
「タバコ持ってる?」
ブラウスのボタンをとめながら、女が訊いた。白い肌が艶かしい。
「持ってないよ、オレ吸わないし」
「まじめだねー」
「ゆか吸うっけ?」
「こら。"先生"でしょ?」
長い髪を撫でながら、26歳の美術教師、西山ゆか先生は、軽くオレを睨んだ。
「なにが先生だよ?生徒を誘惑した不良教師のくせに」
「誘惑したのは虎じゃない。てかこんなのバレたら私クビだよ」
「いやその前に犯罪?」
「やめてよー。でも虎ってホントに高2なの?そのフェロモンどこで身に付けたわけ?」
「マジで?なんか嬉しーな。将来女の人に食わせもらおーかな♪」
ゆかにぐしゃぐしゃにされた髪を直しながら、鼻唄を歌うと、「ばか」と突っ込まれた。
「マジメに勉強して働きなさい」