鈍感ちゃん(君)を攻略せよ!
『次はたこ焼きだな!』
クレープを食べ終わって、立ち上がりながらそう言った葵に頷く。
たこ焼きと言ったら、明太マヨだよね。
1番好きな味なの、アレ。
明太子が何とも言えない美味しさを醸し出してるっていうか…ね?
と言う訳で、とりあえず。
『明太マヨ買う‼︎』
これだけは譲れない!
『明太マヨ⁉︎ それ、うまいの?』
私の言葉に少し驚いた表情を浮かべた葵の言葉に、首をかしげる。
まさかですけど…葵さん?
『明太マヨ……食べたことないの?』
『ああ』
恐る恐る聞いた私に頷いてみせた葵に、思わず手を引いてたこ焼きをやってる店へと向かう。
明太マヨ食べたことないなんて、結構損してるよね?
『風花、もっとゆっくり歩ける?』
『無理! 葵が損してるんだもん』
『そんなに美味しいんだ?』
楽しみだな、なんて言って何気に私よりも早く歩き始めた葵の背中を叩く。
何で私より前で歩くのさ。
さっきまで文句言ってたくせに!