放課後、ずっと君のそばで。


階段を上って右側にあるコウちゃんの部屋。


ドアの前に立ち、ノックをしようとして止めた。


気持ちを落ち着かせるために、目を閉じて大きく息を吸う。


何を言われても大丈夫。


傷つくために来たんじゃない。


心を強く持とう。


私は、ごくりと唾を飲み込んだ。


そして。コンコン。2回ドアを叩いて、ドアに耳を近づけた。


静かだ。


物音ひとつしない。


コウちゃん、寝てるの?


「コウちゃん」


今度は名前を呼んでみたけど、やっぱり無音。


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