放課後、ずっと君のそばで。
「莉子~、大丈夫? 最近なんか上の空じゃない?」
昼食時間私の机でお弁当を広げた愛美が心配そうに聞いてきた。
「あー、ごめん。何でもないんだ」
私は曖昧に微笑んでみせたけど、そんなの親友の愛美の目をごまかせるわけがない。
「部活のことでしょ?」
愛美に核心をつかれ、苦笑する。
「高1からずっと莉子のこと知ってるけど、こんな莉子みたの正直今が初めてだよ」
「......うん」
卵焼きにフォークをさしたのはいいものの、私はそのまま肩を落とした。
「そんなに難関なの? 部内オーディションって」
愛美の軽い質問に、私は少しイラっとした。
愛美は何も知らないからそんな呑気なことが言えるんだ。
私の立場に立ったら、誰だってこうなるよ。
「愛美にはわからないよ」
私は苛立ちのままに声を出し、卵焼きのささったフォークを手放した。
しまった!と思ったけど、もう遅い。
私達の間には、少しだけ険悪な空気が漂っている。