だから、お前はほっとけねぇんだよ
「は……?」
あたしはギュッと眉をひそめる。
アイツって……てんちゃんのこと?
「何でてんちゃんだけが気になるのよ」
何だかご機嫌ナナメな琥侑に、あたしはきつく言う。
「……、もういい」
「……??」
ますます機嫌が悪くなる琥侑に、あたしはただただ首を傾げるばかり。
……思えば、琥侑は海に来てからずっと不機嫌な気がする。
ていうか、てんちゃんと接触してからだ。
もしかして、琥侑はてんちゃんが嫌いなの?
だから、てんちゃんの話すると怒ってるわけ?
「なあ」
「……ん。なぁに?」
ふいに呼びかけられ、海の方を向いていた視線を再び琥侑に戻す。
すると、琥侑もあたしに視線を向けた。
……ゆっくり、視線が絡む。
「アイツがお前の事好きだってさ。付き合えば?」