GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~
迷惑をかけたくない。瀬里にも。

私は大丈夫。だって、なにもないもの。

私には……なにもない。

……独りに戻っただけだ。

やっぱり律は……私なんか好きじゃなかったんだ。

一時期の夢だったと思えばいい。

ファシネイティングブラッドの私と知り合ったがために、瀬里や雪野一臣が危険な目に遭うなんてダメだ。

だったら、私が。

私が犠牲になればいい。

私はゆっくりと立ち上がると、リビングのカバンの中からスマホを取りだし、次の満月を調べた。

次の満月まであと二週間だった。
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