GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~
「俺にはね、夢があるんだ」
「夢……?」
律が笑った。
「ファシネイティングブラッド……魅惑の血を探さなくてもいい、不滅の肉体を得ること」
不滅の……肉体?
「魅惑の血を飲んでいないヴァンパイアはね、色んな制限を強いられるんだ。
……例えば日光を浴びれば身体が焼ける。それに常に襲ってくる飢え。ほかにも沢山ある。だけどね、藍」
律は、虚ろな瞳で教会のステンドグラスを見上げている瀬里を見て微笑んだ後、更に続けた。
「魅惑の血を飲むとね、そんなものに怯えなくてもすむんだ。
……でも……すぐに新しい恐怖がやってくる。なにか分かる?」
律が淋しそうに笑った。
「魅惑の血を一度でも飲むとね、もう飲んだことのなかった自分ではいられなくなるんだ。だから飲んですぐ、次の魅惑の血を探さなきゃならなくなる。百年かけて必死に探しても魅惑の血が見つかる保証なんかどこにもないのに……。だから常に怯えなきゃならない、もしも魅惑の血を確保できなかったらどうしようって」
「夢……?」
律が笑った。
「ファシネイティングブラッド……魅惑の血を探さなくてもいい、不滅の肉体を得ること」
不滅の……肉体?
「魅惑の血を飲んでいないヴァンパイアはね、色んな制限を強いられるんだ。
……例えば日光を浴びれば身体が焼ける。それに常に襲ってくる飢え。ほかにも沢山ある。だけどね、藍」
律は、虚ろな瞳で教会のステンドグラスを見上げている瀬里を見て微笑んだ後、更に続けた。
「魅惑の血を飲むとね、そんなものに怯えなくてもすむんだ。
……でも……すぐに新しい恐怖がやってくる。なにか分かる?」
律が淋しそうに笑った。
「魅惑の血を一度でも飲むとね、もう飲んだことのなかった自分ではいられなくなるんだ。だから飲んですぐ、次の魅惑の血を探さなきゃならなくなる。百年かけて必死に探しても魅惑の血が見つかる保証なんかどこにもないのに……。だから常に怯えなきゃならない、もしも魅惑の血を確保できなかったらどうしようって」