大きな青空の下で君を見つけた
それから私は、必要な検査をすべて終わり再び待合室で30分ほど待った。



検査結果が出たと、受付の人に名前を呼ばれ私は再び診察室へ入った。


「…沙彩ちゃん、今日ご両親はいるかな?」



さっきまで、笑顔だった奥本先生。




でも、今は真剣な瞳をしていた。



やっぱり…。



詳しい結果が出ると、先生の表情なんて一変して変わってしまう。




分かってはいたけど少しだけ、何もないことを期待してしまった。


「両親…いないんです。」



「沙彩ちゃん。今から話すこと、受け止められる?」



「え?」



先生の一言が、今から伝えられる厳しい現実を受け止められるかと遠回しに聞かれているように感じた。



私はいつだって1人で厳しい現実も、私にとって辛い話も聞いてきた。




病気だったことくらい1人だってどうってことない。




私は、先生の言葉に首を縦に振った。





「沙彩ちゃん、君は心臓病だった。」




『心臓病』



その診断が、私は父親の死と繋がった。
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