ワケありオンナとワケあり男子の共同生活


「あゆさん?あゆさーん?」

あきくんが覗き込むようにしてわたしの顔を見ている。

あっ、いけない考え事してて手が止まっていた。

「おれの手を握り過ぎですよ」

動いてない手はしっかりとあきくんの手を握りしめていた。

「あっ、ごめん」

慌てて洗うのを再開する。

「いや、おれは大丈夫ですよ。いきなり握られるからドキドキしましたよ」

ははっ、と笑いながら、あきくんは洗面器につけていない方の手を頭の後ろに置く。

目尻を下げて、大きく口を開けて笑う。

あきくんの笑顔はやっぱり癒し系だよね、可愛い。

可愛いけど、しっかり男の手してるもんね。

わたしの手浴の実施が終わる。

「あゆさん上手でしたよ」

今日の実技は途中止まったけど、まあまあ上手く出来たと思う。

悪いところをあげるとすれば、丁寧な言葉を遣うっていうのが出来なかったことかな。


それから足浴もお互い1回ずつ練習した。

実技練習が終わったあとは、昼休憩を挟みながら座学を受けて今日の講義は終わった。





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