ワケありオンナとワケあり男子の共同生活
17時。
講義が終わり、あきくんがいつものように手際良くカバンに資料や教科書を詰めていく。
今日もバイトかなと思ったけど、いつもみたいに1番に部屋を出ていく様子がない。
「あきくん、バイトの時間は大丈夫なの?」
気になって、つい、聞いてしまった。
「今日バイト休みなんですよ」
珍しい、この講習始まってからあきくんのバイトが休みとか初めて聞いた。
「あゆさん」
「何?」
「今日一緒にご飯行きませんか?」
え?あきくんと?
「別に大丈夫だけど」
あきくんはいつもの癒しスマイルで"やった"と呟く。
「あゆさんとは席が隣だから仲良くしたくて。この講習以外でも話したいなーって思ってたんです」
たかがご飯、なんだけど、なんだかとても緊張する。
わたしはセフレはいるけど、男友達というものが存在がしない。
"ご飯だけ"を食べに行く関係の人がいない。
社会人になってから日頃会うのは職場の人で、スーパーでシフト制勤務だったから、女友達ですらなかなか会う機会がなかった。