ワケありオンナとワケあり男子の共同生活
「あゆさん、何が食べたいですか?」
何が食べたいと言われても、特に思いつかない。
お酒飲みたいけど、あきくん未成年だからなー。
未成年を居酒屋に連れて入って、わたしが何か注意されても嫌だし。
……そういえば、あきくんのバイト先ってどこなんだろう。
「あきくんって飲食店で働いてるの?」
「はい、えっと、その、牛丼屋なんですけど」
牛丼屋!それはちょっと想像してなかった。
頭の後ろに手を置いて、少しだけ恥ずかしそうに言う。
「そこ行きたい」
彼のバイト先が気になる。
どんなところで働いているんだろうって。
なんだか知りたくなる。
目を閉じて、「うーん」と言いながら、頭の後ろに置いた手を少しクシャクシャするあきくん。
あれ、何かいけない理由でもあった?
「ダメだったら無理にそことは言わないから」
わたしに知られたくない何かあるんだろうか。
「いや、ダメってわけじゃないんですけど、バイト仲間にからかわれそうだなと思って」