ワケありオンナとワケあり男子の共同生活


店内は全体的に男の人がおおい。

カウンター席は仕事帰りの男性しかおらず、大盛りの牛丼を口にかきこんでいる。

「何が食べたいですか?……って、基本どんぶりばっかなんですけど」

見やすいようにメニューわたしの方に開いてくれる。

牛丼屋なんてあまり来ないからメニューを見るだけでも新鮮な気持ちになる。

定番の牛丼らしき写真に指先を置く。

「これにする」

「分かりました。じゃあ、呼びますね」

ベルを押すとさっきまでこの席にいたあきくんのバイト仲間が来た。

あきくんがメニューの注文をしてくれる。

彼は牛丼にチーズがのったものを注文した。

「おれはいつもこれです」

注文を終え、あきくんのバイト仲間が席から離れた時にそう言った。

「基本、何に対しても凝り性なんで、これがいいって思ったらこればっかり食べるんですよ。ここではこのチーズ牛丼ばかりです」

お客さんはそこそこいる、だけど店内で話す人がそこまで多くないからあきくんの声がしっかりと聞こえる。




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