ワケありオンナとワケあり男子の共同生活
あきくんはスーッと息を吸って吐いた。不安そうな表情が見え隠れする。
「おれ、女の人を抱けれないんです」
まさかの言葉に驚く。
抱けれないってどういうこと?
「中学3年生のとき、最初に付き合った女の子がいたんだけど、その子に下手くそって言われて。右も左も分からないまま頑張って、そんなこと言われたからトラウマになって」
──ああ、そうか。
あきくんから下心が見えないのはこれが原因だったのか。
「その女の子はクラスのマドンナ的な存在で、モテてたし、彼氏もずっと途切れなくて。大好きで、やっと付き合えた相手だったから余計に傷ついた」
いつものあきくんスマイルはない。今までに見たことがない不安そうな表情で話す。
「人と付き合ったら早かろうが遅かろうがいつかはセックスをする。好きな人と付き合っても、その大好きな相手にまたバカにされるんじゃないかと思ったら人と付き合うことが怖くなった。だから、好きな人が出来ても、告白されても付き合うってことはしなかった」
あきくんは話し始める前と同じようにスーッと息を吸って吐いた。
「1人では出来る。だけど、女の人を抱こうとすると怖くて手が震えるんだ」