rabbit vanira
「やーん!良かったァ!南!」


優さんが宇佐木さんに抱きつく。


「痛いって!」


そんな風に言いながらも、すごく嬉しそう


だった。


「須藤は?」


「うん。あいつは、正直に自白してるらしい


わ。羽咲ちゃんの髪の毛の件も罪に問われ


るみたい。」


「そっか…」


「まぁ、良かったんじゃない?」


「ああ。でも、俺にも非がある。」


「そんなに辛気臭い顔しないで!」


「そうですよ!宇佐木さん!」


「そう、だな。」


次の日になり、愛菜とレオン君が来た。


二人とも宇佐木さんが無事だった事に安心


していた。


そして、愛菜は私に謝ってきた。


「ごめんね…あたしがお腹壊したばっかりに…


羽咲が…」


「うんん。私こそ、ごめんね。」


「うっ…う…ごめんなさい…」


愛菜は私に抱きついた。


ねぇ、お兄ちゃん。


見ていますか?


私の周りには、大切な人が、


私を必要としてくれる人がいます。


愛してくれる人がいます。


愛したい人がいます。


この時を大切にしたいです。


だから、


お兄ちゃんの分まで生きます。


だから、ずっと見守っていてください。
< 137 / 175 >

この作品をシェア

pagetop