rabbit vanira
「え…っ?」


「だから、その…宇佐木さんとお付き合い始


めました…」


愛菜は持っていたイチゴミルクを落とす。


「ちょ!愛菜っ!」


そして泣き出す。


「よがっだよぉぉぉ…」


「愛菜!恥ずかしいからっ!もー!情緒不安


定っ!?」


「だっでぇぇ…羽咲、ずっと過去の事を気に


じでだがらぁぁ…」


「!…もう。愛菜…」


「ずっと、うちの事も気にしてるのかと…」


「ごめんね。迷惑かけて…」


「うんん…」


私も涙が溢れる。


実は愛菜。


ずっとお兄ちゃんの事が好きだったのだ。


ずっと、申し訳ないと思っていた。


でも、愛菜はずっと、何も言わずに寄り添


ってくれた。


「ありがとう。愛菜。」


その様子をじっと見つめる影があった。


「やっと見つけた。『吾妻 羽咲』」


このあと、事件が起こる。
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