再会は、健康診断で。

「もういいよ。キスされたの、嫌じゃなかったから」


私の言葉に航は一瞬目を見開いてから、ふっと微笑んだ。


「それ、すごいうれしいんだけど」


上機嫌な航が、顔中に唇で触れていく。


「初恋は実らないなんていうけど、実ってよかった」


私の髪に頬を擦り寄せながら航がそう呟いたのを聞いて、私も微笑む。


「本当だね。十八年越しだけど、初恋が叶った」


航が弾かれたように身体を離して私を見る。それを見て、クスッと笑ってしまう。航、驚きすぎだし。


「私の初恋も、航だよ。いじめられてすぐに消えちゃうくらいの淡い気持ちだったけど、初恋は航だった。その後も好きな人出来てないからやっぱり初恋はわた……んんっ」


強く引き寄せられて唇が重なって、声が漏れた。


「やばい、うれしすぎて爆発しそう」


その言葉が納得できてしまうほど、私を抱きしめている航の身体は熱い。


「航、身体すごい熱いんだけど大丈夫? 忙しかったし熱あるんじゃ、ひゃっ!」


熱があるんじゃないかと心配になった私の耳に航がキスしてビクッとしてしまう。


「興奮してるだけだから。かえ、シャワー浴びる?」


耳元で囁かれたその言葉に赤くなりながら、コクリとうなずいた。

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