all Reset 【完全版】



亜希が去ってから、俺は仕方なくその場にとどまった。


予想はできていたものの、やっぱりどうしても居心地が悪い。


横で盛り上がっている四人に目もくれず、俺は窓の外を眺め続けていた。



――ブッブッー…ブッブッー……。



ぼうっとしていると、ポケットに入れていたスマホが突然震え始めた。


取り出して見てみると、画面には亜希からのメッセージ。



短文で、

【マジでごめんね】

その一言と、文の最後に笑った絵文字が入っていた。



画面をじっと見ながら、何て返してやろうかと考える。


でも結局、送ったのは【バーカ】の一言だった。

絵文字すら入ってない。


送信してからかなり感じ悪いメッセージを送った気がした。


< 42 / 419 >

この作品をシェア

pagetop