歌姫~♂王子と姫♀のLast love~『完』
ーテレビー
side、優


めんどくせぇ。


小さな個室で、俺たちはこの間の番組で撮られた俺と愛の歌のシーンを見ている。


「いい歌じゃないか。この女の子は一般人か?」


アイスコーヒーをストローでかき混ぜながら質問をするのは、俺の所属している会社の社長。

どっしりと座る社長の前で礼儀正しく受け答えをするのは、俺のマネージャーだ。



「はい。優がその場でいきなり始めた事なので、その子の情報は全くといっていいほどありません。勝手な事をしてすみません。」


マネージャーは、キッ…と睨むようにして隣に座る俺を見る。


こぇ~。


「ー…いいんだ。おかげで良い人材を見つけられたんだ。」



は…?


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