元カレバンドDX
 丸山の質問に冷汗をかき、すぐさまあたしは話題を変えた。

「あの、バンドメンバーとしてどうでしょうか?」

「そうですね。まず僕が思ったのは、演奏能力もさることながら、陽愛さんの存在や声をさらに惹きたててくれる感じがしました。うまいだけの人はたくさんいますが、そういうバンドの相性が合う人を見つけ出すというのは、なかなか難しいものです」

「はぁ……」

「いいんじゃないですか?ぜひ彼らにアプローチしてみましょう!僕たちも最大限努力します!!」

「あ、ありがとうございます!!」

 大きな声でお礼を言うあたしに、丸山は大黒様のように微笑んだ。

 やはり彼は、あたしの宝船に違いない。

 それから、あたしと丸山は具体的な話をした。

 まさか全員と関係があったなんてことは言えないけれど、風太と充晴に関しては、友達なので自分からバンドに誘ってみるということ。

 スバルと北斗に関しては、今は疎遠なので丸山にまかせたいことを伝えた。

 風太と充晴には自分から、そして、スバルと北斗にはレコード会社から話がいく方が、彼らをよりぎゃふんと言わせられるだろうという、あたしの作戦でもあった。

 それに、それなりに活躍しているスバルや北斗を動かすには、レコード会社の力が必要だと思ったのだ。

 こうして、あたしの可愛らしい復讐(?)劇は幕を開けるのだった。
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