元カレバンドDX
 スバルは、あたしの口元についたソースに手をやると、人差し指で取ってペロッと舐めた。

「あ、ありがと……」

 恥ずかしいのと嬉しいのとで、あたしは下を向いた。

 こういうシチュエーションって、なんか恋愛ドラマみたいだ。
 
 スバルは女性を喜ばせるツボを知っているのかな。

「なんで下向いてるの?」

「ううん、なんでもない!」

 そんなスバルの顔を見ながら食べる料理は、何倍もおいしい。

 笑顔が途切れることなく、あたしたちは最後まで食事を楽しむのだった。

 食事も終わり、あたしとスバルはお会計へと席を立った。

 スバルの持った伝票は、レジにいるお店の人に渡っている。
 
 ちょうどお店の人が、お会計の計算をしているときだった。

「あ、ごめん!ちょっと電話!」

 そう言ってスバルは、お店の外へと出て行ってしまった。

「1万と800円になります」

「あ、はい」
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