みんなみたいに上手に生きられない君へ
もう二度と渡すこともないだろう手紙を封印しようと、机の二段目の引き出しをあける。


年賀状や、友だちからもらった手紙がパンパンに入っている二段目の引き出し。

......なかなか捨てられないんだよね。


だけど、いい加減整理しないと。

整理するという名目で、もらった年賀状や手紙を読んでいると、懐かしくなってきた。

数年前のことでも、だいぶ昔のことみたい。


うっかりよむふけってしまったけど、あんまり友だちいないから、それもすぐ終わると、一番下から真っ白い封筒が出てきた。


......こんなのあった?

それは、動物だったり花だったりと、他の可愛い手紙と違って、シンプルな真っ白い封筒。

封があいてるから、一度は見たんだろうけど、まるで覚えのないそれ。

学校のお知らせか何かのプリントを間違えていれちゃったのかな?


とにかく中身を見ないことには分からない。
ひとまず中身を見てみることにした。

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