ナナクセ探し 中学生編
呼吸を整えてから部活に行くと、松木が聞いてきた。

「村上って、いつから川野の事好きだった訳?」

「わからん。」
そんな事は俺が教えて欲しい位だ。

「へえ?でも、ちゃんと好きなんだよね。」

「ああ。」

「川野から告られたのか?それともお前から?」

松木がしつこく聞く。

「どうでも良いだろう。
さあ、練習するぞ。」

「ふうん。テレてらぁ。コンビニのゴールデンパンは無しだな。
俺達のお陰で彼女が出来たんだから。」

「……。」何も言うまい。

「何?どうしたの?ゴールデンパン、俺にくれるの?!」
前田が松木の背中にのしかかる。

「村上ね、俺のお陰で彼女が出来たから、この間のゴールデンパンは無しって事。」

「ええっ?!彼女?!誰?俺の知ってる子?」
前田が目を輝かせている。
こいつはおしゃべりだから、知られるとすぐに広まってしまうだろう。

「教えてあげたら、村上クン。」
松木も意地が悪い。

けれど、秘密にしておくべき事でもないし、皆に知れたほうが、俺のものと見てくれて良いか。
言ってしまおう。

「川野。」

「え?カワノ?クラスの川野光子?!
へえ~~~~~。そうか、そりゃぁ、オメデトウ。いゃ~、めでたい。」

ちょっとムカつく言い方だが、悪気がないのは分かっている。

これで明日にはクラス公認のカップルになっている事、間違い無しだろう。

彼女に確かめもせず、広めてしまって悪かったかなと思ったが、どうせ早かれ遅かれ広まる事だと思いなおした。

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