上司な同期は激甘サンタ
定時に山口さんを見送った後、自販機に寄ってうーんと伸びをする。

彼女から引き継いだ仕事は来年早々、複数人でやる体制に変わる。それまでは私が1人でする事になるけれど、春の移動時期でもないし仕事量は多くない。



資材管理課長への処分は来週早々に本人への聴取がされ発表されるそうだ。取引先も巻き込んでの不正だけに確実に処分すべく、まだ課長本人に調べられている事さえ気付かせてないそうだ。

山口さんに優しい心遣いを見せた監査室長はやっぱり厳しい人で、資材管理課長への処分は相当なモノになるだろう、と木崎君が教えてくれた。


そんな木崎君も山口さんが退職した事で彼の役割もひと段落したのか、ほっとした表情で自販機に来た。


「気付いたら来週はもうクリスマスなんだな。早いな。」

言いながらペットボトルの紅茶を買って渡してくれる。

お礼を言って受け取ると後ろのベンチに座った
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