僕は何度でも、君の名前を呼ぶよ。
「お前、幽霊の友達とかいないのかよ」
ふと思いついた俺は、くるくると宙を舞っているアイに問う。
しかし、アイは「んーん、いない」と平然と答えて見せる。
白い髪とワンピースがひらひらと舞い、少し見惚れてしまったのは秘密にして。
「マジか…幽霊の友達とかいれば物体の触り方とかも練習できたのかもしれないのにな」
参考になるものが何もない。
オカルトも好きなわけじゃないから、幽霊の友達呼んでこられても困るんだけどさ。
俺は、近くの自販機で缶ジュースを一本買い、噴水の前に立てる。
「アイ、これで練習して見ろよ」
アイは、缶ジュースの元へひらりと舞い降りてきてじっと見つめる。
「集中すれば…できる‼‼」
バッと缶ジュースに手を伸ばしたアイ。
しかし。