僕は何度でも、君の名前を呼ぶよ。


「セレンはどんな水の中でも移動できちゃうんだよねー」


頭の後ろで手を組みながらおかしそうに笑って見せたのはフレアだ。


「……で、君の名前は?」


そのおかしそうな笑顔のまま、俺の顔をのぞき込んでくる。


「俺は…風磨 和玖」

「じゃあわっくんね♪」


ネリスが楽しそうに俺の腕をつかみ、まるで抱きつかれる体勢になる俺。


「ふふ」


その状況を楽しそうに見ていたフレアは、このほんわかとした雰囲気の中でさえも、後ろの大剣の柄から手を離すことはなくて。


「なあフレア」

「ん?なあにわっくん」

「わっくんやめろ。さっきから後ろに下げてる剣…それからずっと手を離してないのが俺としてはすげー気になるんだけど、俺のこと斬るつもり?」


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