謎は流しておしまい~迷探偵とやめたい助手~(仮)
「ぼっ……暴力反対っ!」
「ふざけんな!」
金髪お兄ちゃんはゴールドのネックレスを揺らしながら、こぶしを握ってもう一発と手を上げる。
黒いコートの男は猫がお腹をこわしたような声を出し、小さく身体を丸めてた。
うん。暴力はいけません。
関わりたくないんだけれど
見てしまうと身体が動く。
私は素早く2人の間に入り込み
チャラいお兄ちゃんの手をつかんで強くひねり上げた。
「痛っ!」
痛さに弱いなら手を出すな。
「話し合って解決しなさい」
「外見で判断すんなよ。このおっさんが悪い」
「手を出す方が悪い」
「お前に関係ないだろうが!」
そんな会話をしていたら
私より先に警察を呼んでくれた人がいたのか
「何をやってる。そのまま動くな!」って低く通る声が聞こえた。
助かった。
これは絶対おまわりさん。