久遠の絆
数秒真っ暗になった画面を見ていたニアスは、我に帰るとハウレン少将に視線を移し、

「では、そういうことなので行って来ます」

とやや遠慮がちに言った。


「閣下のご命令とあらば仕方ない。だが忘れるな。処分は必ず下るからな」


「も、もちろんです」


そうしてニアス・マト・マヤの3人は、再び前線であるジャングルを目指すことになっ
たのである。




3人を見送ったハウレン少将は。


「閣下はシド・フォーンが絡むとダメだな……」

と、ぽつりと漏らしたのだった。
















通信を断った管制室では。


カイルが倒れこむように、クッションの良い司令官席にもたれかかっていた。


疲れが滲む彼を、ゲルシュ・グレンはしばらくそっとしておくことに決めたらしい。


誰も近寄らない司令官席で、カイルは先程のことを思い返していた。


ニアスの連れて来たという青年と話している時。


突然思念が割り込んできた。


宙を飛ぶように聞こえた声に、思わず視線をさまよわせた。


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