久遠の絆
「どこにも行けやしないよ。お前は死ぬこともできない。逃げることもできない。
ただ私のものでいればいいんだ」
残酷な言葉になぶられながら、蘭はその恐ろしく歪んだ父の顔をただ見返すことしかできない
「さあ、帰ろう。お前のいるべきところへ。お前はわたしの庇護の下でしか生きられないんだよ。
帰ったら、それを嫌と言うほどお前に教えてあげよう」
連れて行かれる!
我に帰った蘭は、父の腕を振り解こうともがいた
けれどますます強い力に組しかれるだけ
もう、だめだ……
わたしはまた、あの監獄のような家に縛られるんだ
わたしには“死”すら許されない……