久遠の絆
(お兄ちゃんがいたら、こんな感じなのかな)


シドの胸に寄り掛かりながら、蘭はシドが聞けば愕然としそうなことを考えていた。


兄弟のいない身で、想像するしかできないけれど。


もし兄がいたなら、こうやって全幅の信頼を寄せただろうと思う。


己の胸の内を全て晒して、助言を求めたに違いない。


特にシドは。


蘭の生い立ちまで知っている。


蘭は彼に隠すことは何もないと思っていた。


それにシドも、信頼していた側近に裏切られたという傷を抱えている。


利用されたのだ。


誇り高く、聡明なシドの受けた傷は如何ばかりだったろう。


(だから、わたしとシドはどこか似ている)




同志のような。


兄妹のような。


そんな関係だと、蘭は感じていた。






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