久遠の絆
「行くぞ」


蘭の手首を掴み、壁の後ろから出ると走り出した。


「みんなは?」


「はぐれたら神殿で落ち合う手筈になっている。心配しないで、足を動かせ!」


「は、はいっ」


家々の瓦礫が積み重なっていて、とても走りにくかった。


イーファンのことが気掛かりだが、自分のことで手一杯だ。

神殿まではかなりの距離があった。


村の広場であった所を抜け、さらに走ると上り坂。


盆地のようになっているから、すぐに坂が現れる。


そこへ、背後から強風が吹き上げてきた。


シェイルナータの妨害か。


蘭の身体はその風に煽られ、浮き上がった。


そのまま持って行かれそうになる。


「キャー」


「蘭!」


シドがぐいっと手首を引っ張り、引き寄せた。


肩が抜けそうになる。


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