ある雪の降る日私は運命の恋をする

朱鳥side

熱い……

寒い……

よくわからない……

そんな感じがして気がついた。

でも、瞼が重すぎて目が開かない。

寒気はあるのに、体が火照ってしかたない。

体も怠くて重い。

何回も経験してるからわかる。

これは、高い熱が出てる証拠。

ここはどこだろう。

油断したら、今にでもまた眠ってしまいそう。

そんな夢現な状態のまま、私はしばらくボーッとしていた。

ガラッ

聞こえる音が全て遠くから聞こえてくる気がする。

だんだんと近付いてくる足音。

誰だろう……?

そう思っていると、つい今まで寒気がしてた私の体がフワッと暖かくなった。

「朱鳥……」

楓摩の声だ。

手をギュッと握られる。

これじゃあ、私が重病人みたいじゃん。

別にそんな事ないんだけどな……

必死の思いで目を少し開ける。

眩しい光が視界に入ってくる。

目を開けると、楓摩は心配そうに私を見つめていた。
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