ある雪の降る日私は運命の恋をする
楓摩が病院に行ってから、3時間。

さっきから、熱が上がってきた気がする。

ずっと、ベッドでじっとしてるけど、常に体が重い。

それに、寒気もして、布団の中で私は丸くなっている。

楓摩が帰ってくるには、まだまだ時間がある。

私がワガママを言って、病院には行かないって言ったんだから、楓摩には迷惑をかけられない。

…でも、こんな感じだったら、夜か明日には病院連れていかれそうだな……

そう考えながら、私はウトウトとしていた……




























それからどのくらい経ったのだろう…

私はガチャっというドアが開く音で目が覚めた。

「朱鳥ー、大丈夫ー?」

楓摩の声だ……

もう、夜になっちゃったのかな…

ボーッとする頭で考える。

体は燃えるように熱く、さっきより明らかに体調が悪いことがわかった。

「朱鳥、大丈夫?辛そうだね…。熱、計るよ。」

冷たい体温計を挟まれる。

ピピピピピッ♪

ピピピピピッ♪

「あ~40℃近くまで上がったか…。朱鳥、ごめんね。嫌かもしれないけど、病院行こっか。」

そう言って楓摩は、私のことを優しく抱き上げた。

私は、久々に出す高熱で、全く動くことが出来なくなっていて、もう、抵抗も、喋ることすら辛かった。
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