ある雪の降る日私は運命の恋をする
「そうだ、明日から俺、仕事だけど朱鳥はここで留守番してる?学校行ってもいいけど、なんかあったら怖いからさ。どうする?」

「学校行けるの!?行くっ!ぜーったい行く!」

本当は、大事をとって休んでもらいたい所だけど、朱鳥がここまで言うならしょうがないな。

「うん、いいよ。でも、無理はしないこと。あと、学校終わったら帰りに病院寄ってくれる?」

「わかった!」

朱鳥は、目をキラキラさせている。

「朱鳥、そんなに学校好きなの?」

「うーん?好きっていうか……友達とかいるし、楽しいし!だから、楽しみっ!」

朱鳥が、こんなに楽しそうな顔をしたのは初めてだ。

よっぽど、学校が楽しみなのだろう。

「よかった。じゃあ、何度も言うけど無理だけはしない事ね!わかった?」

「わかった!」

その日は、その話をしてから、お風呂に入った後、2人で一緒に寝た。

ベッドに入った後も、朱鳥はウキウキして、なかなか眠れないようで、しばらく話をしていた。

少し経つと朱鳥も、ウトウトしてきた。

「……朱鳥。おやすみ。」

「おやすみ……楓摩……」

朱鳥は、眠そうな目でニコッと笑うと、すぐに眠りについた。
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