痛快! 病ンデレラの逆襲
今、社長は何を言ったの?
「社長、寝て下さい。熱が上がっているようです」
そう、今のは何の意味もない戯言、迷い言。
ドクドクと心臓が激しく鼓動する。
「ああ、寝よう」
社長はギュッと私を抱き締める。
「大丈夫だ。何も心配しなくていい。お前のことは俺が守る」
社長が心配しなくていいと言うなら、心配はないだろう。
社長が守ると言えば、何があっても守ってくれるだろう。
でも、さっきの言葉だけは間違っている。
温かな社長の胸の中でお千代さんを思い出す。
でも、その姿がボヤケてハッキリ見えない。
ついこの間まで一緒にいたのに……。
手を伸ばしても空を切るようにこの手をすり抜ける。
確かなものは私を包む社長の温かさだけだ。
私はその温かさを逃すまいとその胸に擦り寄る。