追い詰められた...かぐや姫

お別れ



.........声が......出ない?

「〜〜〜っっ!〜〜!ハァッハァ...〜っっ!」

パクパクと口を動かしても声が出ない。


「そんなに帰りたいですか?では今すぐにでも。」


嫌だっ!帰りたくないっ!あぁぁぁぁぁぁっ!暴れる私を愛おしそうな眼差しで見つめてくる彼はおかしいと思う。


お母さん。お父さん。私は2人に向かって必死に手を伸ばした。2人も私に近づいて来てくれた。

嫌だ。一緒に......一緒にいたい。

でも無理みたいだ。

「帰らないのであればあの2人がどうなるか分かっていますか?本当は脅迫なんてしたくありませんが。帰らないと言うのであればそうしなければならないので。」

そう彼は小さな声で囁いた。

「ハァッッ......お...か...さん。おと...う.さん...ごめ...んね。ありが.......と、う。」

何とか声が出た。でも掠れていたし届いたかな。

届いていたら嬉しいな。
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